SEX therapist 佳菜子の部屋

女性の性に寄り添う婦人科医のお部屋です♡

「人ごとだと思ってるでしょ!? 妊活入門 妊活、てなにすればいーの??⑧ 妊活男性がすべきこと」  

 

妊活セミナーでのお話は今回が最後です。

 「妊活入門 妊活、てなにすればいーの??⑧ 妊活男性がすべきこと」  

 

『「子づくり」セックスになってませんか?親密度と性欲の関係 妊活入門 妊活、てなにすればいーの??⑥ 妊活中こそふたりのセックスを見直そう!』でも書きましたが、男性ってほんっとに「ひとごと」ですよね。

診療で患者さん女性とお話していても、ほんっとにそう感じることがたくさんあります。

妊娠、出産を含めた妊活もそうなんですが、育児もそう。挿入障害だってそう。

みんな、主体が女性にあると思ってるんですよ💨

 

だれとだれのセックスだ!?

だれの子を妊娠すると思ってるんだ!?
だれの子を産むと!?だれの子を育てると思ってるんだ!?

 

(笑)

 

もー、私も言いたいことがたくさんある(笑)

 

 

婚活で知り合った50歳のお医者さんが、35歳の私を捕まえて、「もし将来子供を授かったら…」と言った日には、私は心底驚きましたよ。えぇ。

 

ちなみに、妊娠について詳しい女医さんの中には、こうした年上男性に苛立ちを感じている人も結構います(笑)

こっちは妊娠出産を考えて婚活を焦っているのに、40歳overの独身のおじさまが、「子供は絶対欲しいから20代がいい」とか言ってるのは「あほか」と思ってるし、10歳も年上のおじさまに迫られると、「なんでおじさんと妊活して、あえて妊娠率さげにゃあかんの?」「あほか」と思います(笑)

 

何が言いたいかというと、「年齢が上がれば精子の質は落ちるんじゃ!」ということです。

 

「妊活においてstep upに躊躇は禁物! 妊活入門 妊活、てなにすればいーの??⑦ 不妊クリニックでの治療方針を決める3要素」でも言ったように、妊娠するという意味で大事な要素は、女性の年齢、卵巣予備能、精子の状態の3になります。

この3つ目の要素「精子の状態」って、「男性の年齢」て書き変えることもできなくないですよね??

男性の年齢が上がれば、精子の濃度、運動性、正常形態率は下がります!

不妊症は女性事じゃありませーん。

 

まぁ、でも、書き変わらないのはおそらく、そうした傾向はあるものの、個人差も結構あるからなんだと思います。個人差とはつまり…習慣です。

 

つまり…逆に言えば…努力次第で精子の質は上げられる!?…ということ。

 

 

「妊活入門 妊活、てなにすればいーの??」

最後は男性に向けてです!

パートナーがなかなか協力してくれない、という女性も、これを読んでパートナーに生活習慣の見直しを勧めてあげて下さい。

 

最近はだいぶ周知の事実になりましたが、不妊カップルの約半数は、男性側「にも」原因があります。

 

男性不妊の中で最も多いのは、造精機能障害です。男性不妊の原因の80%を締めます。

具体的には精子が作られるどこかの段階が障害されていて精液検査では精子自体の数が少ないorまったくいない、いても運動精子が少なかったり、奇形精子が多かったりという風に観察されます。半数以上ではっきりとした原因がわからないようです。

 

造精機能は加齢の影響をうけます30歳から精子の質は下がり始め、35歳ではWHOの精子所見の基準を満たしている男性は10%程度だったというデータもあるようです😨

 

このような年齢の壁をどうやって越えたらいいのでしょうか??

 

順天堂大学で男性不妊を専門にされている辻村教授は、造精機能にもっとも影響するのは加齢だとおっしゃっています。運動率が下がり、奇形率が上がったりします。

そして、もう一つ、精液所見に大きな影響を与えるもの、それは、喫煙だ!とおっしゃっておりました。

精液濃度が低くなると。つまり精子の数自体が減ります。

 

お酒はたしなむ程度は影響がないそうです。

 

また、辻村教授は熱が造精機能に悪影響を及ぼすことを指摘されていました。

パソコンを長時間膝の上に置いて作業をしたり、締め付けの強いパンツをはくことは避けましょうとのことでした。

実際に精液検査でも、暑い夏は所見が悪くなる傾向にあり、冬は所見がよい傾向にあります。

精液検査の所見が一番よいのは、冬から春先にかけてだそうです。

 

外部環境にまで左右されてますね。

 

さらに、造精に良いとされる生活習慣があります!

女性同様、

  • 適正体重を維持する
  • 3食バランスよく食事を摂る
  • 適度な運動をする

というのは基本ですが、

 

食生活では特に、男性不妊治療でも実際に使われるビタミンB12、ビタミンC、ビタミンEを積極的に摂るようにしましょう。これらはDNA合成を促進し、精巣の代謝促進、抗酸化作用が期待できるそうです。

 

亜鉛はDNAの合成を促進します。体液では精液の中にもっとも多く含まれていて、精液中の亜鉛濃度が高いと精子運動能があがります。

これらは食事でも接種できますが、食生活に自信のない方や効率よく接種したい方はサプリを活用するのもいいと思います。

 

 

妊活男性の生活習慣 

最後に私の十八番ですが…(笑)

近年、男性不妊の方の中に、性機能障害の方が多く存在するということがtpicになっています。

男性不妊の方の、実に13.5%が性機能障害だったそうです。

 

具体的には、勃起障害や、腟内射精障害(重度の遅漏)などの射精障害が含まれます。

「妊活入門 妊活、てなにすればいーの??②」でもお伝えしましたが、運動習慣のある男性は、運動しない男性に比べ性機能が高く、勃起障害のriskも低いことがわかっています。

勃起障害に関して言えば、肥満や喫煙、糖尿病などの生活習慣病もriskになります。さらに、ストレスも大きな要因となりますので、ストレスを避けた生活を心がけてくださいね(夫婦間のストレスを減らしたい方は『「子づくり」セックスになってませんか?親密度と性欲の関係 妊活入門 妊活、てなにすればいーの??⑥ 妊活中こそふたりのセックスを見直そう!』も見てみて下さい★)。

 

このように、男性は、ご自分の努力次第で精液の質も、セックスの質もあげられる可能性があります!

妊活での男性の役割は大きい!ぜひ、ひとごとだと思わず、主体性をもって妊活に取り組んでくださいね♡

 

「妊活、てなにすればいーの??」まとめです↓↓

 

妊活まとも

あ、温活やってない…。

妊活と漢方、みたいな感じでいつかやります(⌒∇⌒)