SEX therapist 佳菜子の部屋

女性の性に寄り添う婦人科医のお部屋です♡

「10代から産婦人科に親しんでほしい!産婦人科クリニックてどんなところ? 伊豆大島での勉強会」

伊豆大島勉強会

 

令和二年が明けた1月1日から3ヶ月間、伊豆諸島のひとつ、大島産婦人科医として勤務させていただきました。

診療自体は忙しいわけではなく、プライベートもかなり充実しておりました。

島の人口は8,000人ほど、島は1時間半もあれば車で一周できるというこじんまり感。住民の方々とも距離が近い!

 

この環境でなにもしないのは勿体ない!

 

と思っていたところ、調度声をかけて頂いけた、小、中、高校生3児のお母さん、kukuriさんに手伝っていただき、島の方々に聞いていただく勉強会を開催させていただきました。

 

内容は、産婦人科に親しみを持って欲しいな,,,という思いから、産婦人科のクリニックについて子宮頸がんワクチンやピルなど、身近なものにして欲しい話題について。

 

集まっていただいた方々は、中学、高校生の女の子たち、そのお母さま小中高の養護教諭の先生体育の先生看護師さんなど様々でした。それぞれの立場から産婦人科クリニックの印象や、子宮頸がんやピルについての考えをfeed backして頂け、自身本当に勉強になりました。

 

大島で出会った方々、大島への赴任を快諾してくださったクリニックの方々に感謝いたします。ありがとうございました。

 

イラストは、その勉強会の様子をkukuriさんがわかりやすく、かわいらしく漫画にしてくださったものです。是非見てみて下さい♡

 

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性機能外来、どんなところ??性交痛のための情報サイト、ふあんふりーに記事が掲載されました★

こんにちは!

性交痛のための情報サイト、ふあんふりーの「ドクター訪問記」に新しい記事が掲載されました★

 

fuanfree.com

 

婚活疲れです。ぐったりです。

もう婚活やめちゃおうかな…。

 

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「人ごとだと思ってるでしょ!? 妊活入門 妊活、てなにすればいーの??⑧ 妊活男性がすべきこと」  

 

妊活セミナーでのお話は今回が最後です。

 「妊活入門 妊活、てなにすればいーの??⑧ 妊活男性がすべきこと」  

 

『「子づくり」セックスになってませんか?親密度と性欲の関係 妊活入門 妊活、てなにすればいーの??⑥ 妊活中こそふたりのセックスを見直そう!』でも書きましたが、男性ってほんっとに「ひとごと」ですよね。

診療で患者さん女性とお話していても、ほんっとにそう感じることがたくさんあります。

妊娠、出産を含めた妊活もそうなんですが、育児もそう。挿入障害だってそう。

みんな、主体が女性にあると思ってるんですよ💨

 

だれとだれのセックスだ!?

だれの子を妊娠すると思ってるんだ!?
だれの子を産むと!?だれの子を育てると思ってるんだ!?

 

(笑)

 

もー、私も言いたいことがたくさんある(笑)

 

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「妊活においてstep upに躊躇は禁物! 妊活入門 妊活、てなにすればいーの??⑦ 不妊クリニックでの治療方針を決める3要素」  

妊活セミナーに参加して下さった方々が気になっていたことのひとつが、ずばり、妊娠率でした。

実際妊活をしたとして、どれくらいの割合で自分は赤ちゃんを授かれるのか??

根本的な問いですね。

 

今日はタイミングは何か月tryすればいいのか?

いつ不妊クリニックに行った方がいいの

 不妊クリニックではどんな治療をすすめていくのか?

 

お話いたします!

 

さて、さっそくタイミング法の妊娠率なのですが、

結論からいいますと、20%です。つまり、5周期(5ヶ月)タイミングを取り続けたら一回は妊娠する、という値ですね。

但し、これは正常の妊娠能力のあるカップです。

年齢があがれば妊娠能力は下がりますので、この確率が下がっていきます。

具体的には、

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「惜しい!あと一歩!~初診に辿り着けない患者さんたち~」

横浜元町 女性医療クリニックLUNAの女性性機能外来、毎日、1人か2人くらいの初診さんの予約が入っております。

だけど、結構当日キャンセルが多いんです💦

 

すでに受診されている患者さんたちとお話している中でわかったことですが、女性性機能外来に受診する、もっとざっくり言えば、セックスのことで病院を受診することは、患者さんたちにとってすごーくハードルが高いことなんですね。

もちろん、想像はしていましたが…実際本人とちから聞くと、さらに実感されますね。

 

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「女性のセックスの悩みの背後にパートナーあり。彼女たちは挿入に何を求めているのか?」

女性性機能外来では、挿入障害の女性たちの恋愛事情を事細かに聞かせて頂いています。

なぜなら、挿入障害は彼女たちだけの問題でない場合が多いですし、治療に際してはパートナーとの関係が非常に大事な要素になってくるからです。

 

性科学会の前会長の大川玲子先生は、「パートナーが診察に一度も同伴しなかった患者さんで治癒した人はいない」と仰っていました。それほど、パートナーが挿入障害に対して向き合う姿勢があるかどうかは重要な要素なのです。

ちなみに、私の患者さんの中には、パートナーが一度も来院されなかった方でも治癒されている方もいらっしゃるので、ご安心を(笑)

要は「パートナーが来院するかしないか」ではなく、「パートナーに向き合う姿勢があるかどうか」ですから(笑)

 

患者さんたちに確認することは

・現在、パートナーがいるかどうか

・現在のパートナーといつ知り合い、いつ交際し始め、いつから性行為(挿入を伴わなくても)があるか、現在のデートの頻度、性行為の頻度、生活スタイル

・現在のパートナー以前の交際歴、性行為歴

などなど…。

 

お話をきいていると、パートナーとの関係性は様々です。

 

パートナーがいない方。

挿入障害がコンプレックスとなり、恋愛ができない方。

挿入障害がきっかけでパートナーと別れてしまった方。挿入障害が原因のひとつとなり何度も別れを経験している方。婚約破棄されてしまったなんて方。

挿入障害を克服したくてパートナーを作った方。

交際から15年以上、挿入障害で悩んでいるカップル。

パートナーが海外にいて何か月も会えないけど、次に会うときには挿入ができるようになりたい、というカップル。

始めから挿入は諦めモードで、とにかく妊娠したいというカップル。

挿入ができるようになって結婚を決めたカップル。

……。

 

最近あることに気付きました。

 

挿入障害が治癒した女性のほとんどは、結果的に、ゴールを「パートナーのpenisが挿入できて、腟内で射精ができること」に設定しているということです。

どうゆうことかというと、「パートナーのpenisが挿入できて、腟内で射精ができること」が達成されると、みんな自分から卒業していくんです(笑)

いちお、followのために数か月に一度来院されることをお勧めしているのですが、「もういいですよね??」みたいな雰囲気(笑)

や、いいですよ(笑)

「いいですけど、挿入しているときは、気持ちいいですか?」てきくと、

 

「いえ、あんまり」

「こんなかんじですか?」

「痛くないけど違和感あるので、すごい顔でしてます」

「そのうち気持ちいいと思えるもんなんですかね?」

とか…。

 

でも、皆さん満足そうです。

 

なぜか?

 

それは、彼女たちが「気持ちのいいセックスができないこと」が悩みだったわけではなく、

「パートナーのpenisが挿入できないこと」「パートナーの精液を腟で受け止めてあげられないこと」が悩みだったからなのです。

ので、ここが解決できただけでかなり満足度が高いようなんです。

 

今までセックスをしても、挿入や射精ができないことで、幾夜となく二人の間に流れた「諦めの空気」「気まずい雰囲気」…。

「今日もやっぱりできなかったね…」口では言わなくてもお互いそんな風に思っていたわけです。

 

本来、性行為はふたりの親密度をあげるためのコミュニケーションツールの一面を持つはずなのに、性行為をするたびに気まずい思いをする。

 

わかります。私も以前腟内射精障害の男性とお付き合いをしたことがあるので、なんとなくわかります…^_^;

 

それが、

「やっとできた」「今日は大丈夫だった」「痛くなかった」「射精できた」…。

パートナーとの親密度を上げることができたことで、みなさん満足して私のもとを離れていきます(笑)

 

「挿入が気持ちよくなるにはどうしたらいいでしょうか?」と質問してきた人、あんまりいなかったんです。

 

それが、初めてその悩みを打ち明けた治癒後の方がいらっしゃいました。

詳しく状況を問診していると、言いづらそうに彼女が言いました。

 

「実は、彼とお別れしたんです」

「お別れしたけど、セックスの関係は続けているということ?」

「そうです。できるようになってから、別れることになりました。せっかくできるようになったから、セックスはしたいし、彼のことがまだ好きなので、関係を続けています。」

 

なるほど…。

 

別れの原因は、セックスとは別のところにあるようでした。

おそらく、挿入障害は治癒できたけど、彼が精神的に彼女から離れてしまったため親密度があがらなかった。

挿入障害は克服できたけれど、彼とのセックスという意味では、親密度を感じることができず、満足度が上がらなかった。満足度を上げる別のアプローチとして、気持ちよさを追求しようとした。

 

そうゆうことなのかな?と思いました。

 

こうゆう場合、治療法はいくつかあると思いますが、彼女の場合はパートナーを変えてみるのがいいのかな?と思っています。

私としては、安全で誰も傷つかないのであれば、別に誰が誰とセックスしてもいいと思っているので、この関係を解消した方がいいとは言いません。でも、パートナーの気持ちが彼女から離れているのであれば、親密度を上げるのは難しい…もしくは別の新しい関係性の構築が必要ですが、それ自体も難しい…かな??

 

…と頭の中では真面目にいろいろ考えていましたが、

実際の外来の様子はもー女子会(笑)

 

「すごい気持ちわかるけど、ほかも探した方がいいよー」

「でも、もうこの年だし、今更かな…て思って」

「何言ってるのー。○○さん何歳でしたっけ?(カルテを見つつ)なんだ、○○歳!私なんて来月36ですよ!絶賛婚活中~」

「え!?先生年上なんですか?勝手に年下と思ってました(笑)」

「(笑)。そーだよー。○○さんだってこれからだよー」

「なんか、ちょっと元気出てきました…」

 

女性のセックスの悩みの背後にパートナーあり…。

あらゆる角度から解決方法を考えます。

 

こんな雰囲気でいつも診療しております。どうぞ気軽にご相談下さい。

横浜元町 女性医療クリニックLUNA 女性性機能外来でお待ちしております♡

「vaginismusの治療がうまくいかないのはどうして!? 行動療法に抵抗性の挿入障害に対するアプローチ法」

現在の女性性機能外来での相談内容で最も多いものが、挿入障害です。パートナーとの性行為中にpenisの挿入ができないというものです。女性側に原因がある場合、penisの挿入に対する恐怖や不安による過度な緊張状態により、腟周囲の筋肉が不随意に収縮してしまうvaginismusという病態が最も考えられます。多くの場合、女性は、腟の入り口に触れようとしたり、指やpenisを挿入しようとすると足を閉じたりお尻が逃げてしまったりという逃避行動を起こします。逃避行動がなくても、本来腟口があるはずの部位が「壁のよう」になってしまい、無理に指やpenisを挿入しようとすると強い痛みを感じます。

治療方法はいくつかありますが、多くの場合は鏡で外陰部を確認したり、指で腟口に触れてみたり、指やダイレーターを腟に挿入するといった行動療法から開始します。

この行動療法でうまくいく方は、半年前後で治癒する印象です。

 

しかし、何か月経っても指や、指のサイズのダイレーターが挿入できないダイレーターのサイズが上がらないダイレーターの太いものは挿入できるのに、penisの挿入がどうしてもできない、など行動療法になかなか反応しない方もいらっしゃいます。

 

うまくいく人とうまくいかない人の違いはなんなのか??

 

最近、行動療法のみの治療には、限界があると感じています。

もちろん、私の未熟さもありますが。

でも、たとえ行動療法をもっと効率的に行えたとしても、限界があるような気がしています。

この限界を超えるには、おそらくメンタル面のアプローチが必要なんだと思っています。

 

行動療法の一番の目的は、

「そんなところに何かが入るわけがない」という思い込みを払拭することだと思っています。

 

指で腟口を触れないひとは、

「そんなところを触ったら痛いに違いない」「触ったら壊れてしまうに違いない」「ばい菌が入ってしまうに違いない」

指が入らない人は、

「そんなところに穴があるわけない」「指なんて入るわけがない」

ダイレーターのサイズが上がらない人は

「こんな太いものが入るわけがない」

Penisが入らない人は

「他人の体の一部が自分の体の中に入るわけがない」

といった思い込みにとらわれている場合があります。

 

 

ところで…

最近メタリストDaiGoのチャンネルに登録しました(笑)

ちょっと脱線しますが…。

絶賛婚活中の私は、ここ数か月でいろんな婚活本を読んだのですが、婚活本はいくつかのジャンルに分かれると思います。体験談系、データ系、戦略系、メンタル系…etcです。

この、メンタル系、一冊一冊の内容はあっさいし、何言ってんだ?て感じなのですが、何冊も読んでるとなんだかその気になってくるんです(笑)。不思議なことに。要は、どれもだいたい同じことを言っているので、繰り返し同じ内容を読んでいることになり、刷り込みが起こるようのですが…。

 

「自分はモテるわけがないという思い込みをすてる」

「自分はモテると思い込む」

「男性はみんな親切で優しいと思い込む」

「自分が感じたネガティブな感情と、ほんとはどうして欲しかったのか書き出す」

「悲しかった自分に対して自分で優しい言葉をかけて慰める」

…。

 

なんだこれ?(笑)

 

 

…と思っていた時に、恋愛や結婚に関するネタを多く扱っているDaiGoのyou tubeを視聴するようになり、婚活メンタル系の本は、どれも同じ心理学的テクニック(自尊心とか自己効力感などと関連しているもの)を元ネタを出さないで婚活に応用しているだけ。と気づきました(笑)

なので、内容の浅い婚活本をたくさん読むより、元ネタのはっきりしたDaiGoのチャンネルを観ればいいじゃん、となり、最近はこちらを見漁っています(笑)

 

…で、思ったんですよね。

婚活に応用できるんだから、挿入障害のカウンセリングにも応用できるはず…。

 

なぜなら、「セックスと自尊心」は強い結びつきがあるはずなので…。

 

という訳で、勉強中です。

これが結構難しそう。心理学的テクニックももちろん難しいけど、一人ひとり状況や心理状態の違う女性たちに、それぞれどの手法を使うか選択するのが難しそう…。

診療に使うならちゃんと元ネタの本も読んだ方がよさそうかな…??

もう、DaiGoに直接教えて欲しい(笑)

でも、できるだけたくさんの女性に、愛するパートナーとのセックスを楽しんで欲しい(><)

頑張ります💨

 

挿入障害で悩んでいる方の中には、心理学的アプローチが効果的な人がたくさんいると思います。

気になった方はDaiGoのチャンネルを観てみるのもいいし、横浜元町 女性医療クリニックの女性性機能外来に相談にきていただいてもいいし…とにかくいろんな方法があるはず!

女性性機能外来にいらした方は、一緒にご自分にあった治療法を考えてみましょう♡